看護師不足への対策

医療業界では、全国各地の医療機関において看護師不足という大きな問題を抱えています。そのため、若手や実務経験が豊富な中堅、ベテランの確保が急務となっています。
特に、病院数が多く医療への需要が高い都市部においては、看護師不足が課題となる中、様々な対策を行っている医療機関が増えています。たとえば、経営が安定している大学病院や総合病院では、派遣や非常勤といったフルタイム以外の看護師を積極採用したり、20代から30代の若手看護師のキャリア支援に向けてプログラムを作成したりしているところも珍しくありません。
また、常勤看護師の早朝や夜間の業務負担を軽減する目的で、ひと月あたりの休日の日数を増やしたり、都合の良い時期に長期休暇を取れるようにしたりしているところもあります。

一方、地域医療に携わる小規模の病院や診療所においては、看護師不足の影響で新人に対して満足のいく研修を行えないところが多く、結果として早期離職に繋がることが懸念されています。
そうした中、新人の早期離職を防ぐため、近隣の大規模の医療機関から教育担当の看護師を派遣してもらったり、外部の研修会社を通じて基本的な研修を行ったりと様々な工夫を行っているところも少なくありません。

その他、看護師不足の問題が深刻化する中で、看護師として目標に向けてキャリア形成を図りたい人は、余裕を持って就職活動を始めて、大学病院から診療所まで様々な医療現場の特徴を把握することが大切です。